校長先生の本箱

カテゴリ 件数 検索
カテゴリ:校長先生の本箱
12月『十二支の年越』

 12月になり、街はクリスマスのイルミネーションが灯り、歳末のセールやくじ引きと賑やかです。大人たちは忙しそうに街を行き来しています。

 今月のテーマは「師走の街」。子どもたちには、クリスマスや年越し、正月の準備と慌ただしくも、活気にあふれる街の様子や年末年始ならではの日本の文化を本の中でも楽しんでほしいと思います。

 今月のお薦めの本は『十二支の年越』(川端 誠:作、リブロポート、1983年)。十二支の順番に年末からお正月にかけての様子をリズミカルな詩と風物の説明で表した風物詩絵本です。「年越しそば」「お年玉」「凧」など「そうそう、これこれ」とうなずいたり、「餅つき」「獅子舞」など「へえー、そうなんだ」とつぶやいたりしながら読んでほしい本です。

皆様どうぞ良いお年をお迎えください。 

                                    

 

公開日:2021年12月16日 15:00:00

カテゴリ:校長先生の本箱
11月『お江戸 決まり文句』

 今月のテーマは「古典に親しもう」です。小学校では、中学校や高校で習う古文ではなく、昔話や神話・伝承、短歌や俳句、能や狂言、落語など我が国の伝統的な言語文化に関するものを学習します。

 そこで、今月のお薦めの本は『お江戸 決まり文句』(杉山 亮:文、藤枝リュウジ:絵、 カワイ出版、2000年)です。

 「くわばらくわばら」「驚き桃の木山椒の木」など大人にはおなじみ(?)のフレーズが楽しい解説と共に18、載っています。作者の杉山さんは、「決まり文句の本ですから目で読むだけではだめ、ぜひ覚えて、学校や保育園・幼稚園で使ってまわりをびっくりさせましょう。」と書いていますが・・・。

 姉妹編とも言えるの『お江戸 なぞなぞ あそび』(杉山 亮:文、藤枝リュウジ:絵、カワイ出版、 2001年)も合わせてお楽しみください。

                      

公開日:2021年11月29日 11:00:00

カテゴリ:校長先生の本箱
10月「いぬうえくん と くまざわくん」シリーズ

日が暮れるのが早くなりました。『読書の秋』の到来です。

10月のテーマは「シリーズを読もう」でした。お薦めのシリーズは、「いぬうえくん と くまざわくん」シリーズ(きたやまようこ:作、あかね書房、1996年~2012年)です。

のんびりやのくまざわくんが几帳面ないぬうえくんと出会い、いっしょに暮らすことになったのですが・・・。性格も考え方も体の大きさも違う二人が一緒にいることで、ちょっとしたすれ違いや衝突が起きます。二人のやりとりから、素敵な友達関係(親子・兄弟姉妹・夫婦にも通じる!?)のひけつに気付かされます。

以前、シリーズ1巻の『いぬうえくんがやってきた』を読んだ3年生の男の子が、「きたやまさんは、僕とA君のことを見てたのかなぁ」とつぶやきました。心のひだと友達関係が少し複雑になってきた3年生ならではの名言です。

※10月分の掲載が遅くなりまして申し訳ありません。

                     

公開日:2021年11月02日 11:00:00

カテゴリ:校長先生の本箱
9月『世界に生きる子どもたち すごいね!みんなの通学路』

 この夏、子どもたちは、オリンピック・パラリンピックを通して、数多くの競技だけでなく、この地球にはたくさんの国があり、いろいろな立場の人たちが暮らしていることを知ったと思います。誰とでも仲良くなれたらいいですね。

 そこで、9月のテーマは「みんな なかよし」としました。お薦めの1冊は、『世界に生きる子どもたち すごいね!みんなの通学路』(ローズマリー・マカーニー(国際NGOプラン):文、西田佳子:訳、西村書店、2017年)です。

                                             

    世界中の子どもたちが通学する姿をとらえた写真絵本です。川を渡ったり、空中のロープをたぐったり、高い崖を登ったり、自分の机や飲み水を入れた、たらいを持って行ったり、、、。

 でも、子どもたちはみんな生き生きとした表情です。

 

公開日:2021年09月17日 16:00:00

カテゴリ:校長先生の本箱
7・8月『海のいのち』

 夏休みに入りましたが、緊急事態宣言中の夏休みということで、ご家庭でも様々な感染リスクを減らす生活を心掛けていらっしゃることでしょう。外出がままならない今こそ、読書で豊かな体験をし、心に栄養を蓄えてほしいと思います。

 7・8月のテーマは「海」。お薦めの1冊は、『海のいのち』(立松和平:文、伊勢英子:絵、ポプラ社、1992年)です。

 「いのちシリーズ」の第二作目のこの物語は、6年生の国語の教科書教材にも選ばれており、読み応えたっぷりです。主人公・太一の成長、海=自然との共生などを軸に物語は展開していきます。「太一は、なぜクエに(もり)を打たなかったのか。」「なぜ、そのことを生涯だれにも話さなかったのか。」6年生の教室で必ず話し合われるこの課題に、皆さんはどんな答えを出しますか。

                                               

 

 

公開日:2021年07月28日 08:00:00
更新日:2021年07月28日 16:02:22

カテゴリ:校長先生の本箱
6月『やどかりのおひっこし』

   6月のテーマは先月23日に亡くなられたエリック・カールさんを偲んで「エリック・カールの世界」です。お薦めの1冊は、『やどかりのおひっこし』(エリック・カール:文・絵、もり ひさし:訳、偕成社、1990年)です。エリック・カールさんと言えば「はらぺこあおむし」ですが、これは皆さんよくご存じだと思い、迷いに迷って『やどかりのおひっこし』を選びました。

  1月に始まったやどかりの引っ越し。初めはこわくてたまらなかった海の底。毎月いろいろな友達に出会い、また1月がめぐってきた時には、もうこわくなくなっていました。いそぎんちゃくやひとでやさんごと出会って成長していく様子に『スイミー』(レオ・レオニ:文・絵、谷川俊太郎:訳)を思い出す方もいるかもしれません。

  エリック・カールさんは、「色彩の魔術師」であると同時に、全ての生き物(もちろん人間も入ります)に深い愛情をもって作品をつくっていることが、絵本から伝わってきます。『ぼくのねこ みなかった?』も『おほしさま かいて!』も『パパ、おつきさまとって!』も『ね、ぼくのともだちになって!』も紹介したかったぁ。

 

                        

公開日:2021年06月24日 14:00:00

カテゴリ:校長先生の本箱
5月『たんぽぽ』

 「今月の本」のご紹介が遅くなりました。申し訳ありません。

 5月のテーマは「風にのって」、今月の1冊は、『たんぽぽ』(平山和子:文・絵、北村四郎:監修、福音館書店かがくのとも傑作集1972年)です。

 「風にのって」と聞くとたんぽぽの綿毛が飛んでいく様子を思い浮かべる方も多いのではないかと思います。最近の科学読み物は写真が使われていることが多いのですが、この本は全てさし絵で説明されています。写真には実物に近いものを見ることができるなどのよさがありますが、絵のほうが細かい部分や様子がはっきりと描かれていて分か場合もあります。写真の方が子どもたちには人気があるようでが、ぜひ絵の方も読んでほしいと思いますし、高学年になったら目的に応じて、使い分けてほしいなと思います

 図書館前の「今月のテーマ」のコーナーでは、「メアリーポピンズ」や「風力列車に乗って」など物語も紹介しました。

                         

 

公開日:2021年05月28日 10:00:00

カテゴリ:校長先生の本箱
令和3年度4月『おともだちに なってくれる?』

   令和3年度が無事にスタートしました。今年度も毎月お薦めの本をご紹介してまいります。

 新学期、子どもたちは新しい先生や友達との出会いにドキドキしています。特に本校では、毎年学級編成替え(クラス替え)を行っているので、そのドキドキも大きいようです。一方、高学年になると1組2組関係なく、学年で仲良く遊ぶ姿が見られます。

 そんな4月のテーマは「ともだち」   今月の1冊は、『おともだちに なってくれる?』(サム・マクブラットニィ:作、アニタ・ジェラーム:絵、小川仁央:訳、理論社2020年)です。

                 

   世界中で愛されている『どんなにきみがすきだか あててごらん』から25年、かわいい続編ができました。一人でたんけんに出かけたチビウサギの前に、まっしろなウサギが現れます。二人は友達になれるでしょうか。

※『どんなにきみがすきだか あててごらん』は、世界37か国語に翻訳され、累計発行部数1500万部を超えるベストセラーです。

 

公開日:2021年04月16日 15:00:00

カテゴリ:校長先生の本箱
3月『しゃべる詩 あそぶ詩 きこえる詩』『みえる詩 あそぶ詩 きこえる詩』

 令和2年度、最後の月になりました。今月のテーマは、「『ことば」って楽しいな」です。

 子どもたちには、言葉の楽しさ面白さにふれ、言葉に興味をもち、言葉を大切にする人になってほしいと願っています。

 今月ご紹介するのは、「しゃべる詩 あそぶ詩 きこえる詩」「みえる詩 あそぶ詩 きこえる詩」(はせ みつこ:編、飯野 和好:絵 冨山房 1995年、1997年)

 編者のはせみつこさんは、「とにかくこの本は手にとったあなたの目、耳、口が、それぞれ、自由に楽しむ『しゃべる詩 遊ぶ詩 きこえる詩』+『みる詩』集なのです。」と書いています。飯野和好さんの楽しい挿絵も一つ一つの詩にぴったり。日本語の音の楽しさ、ことばの楽しさを存分に味わえる2冊です。

                    

公開日:2021年03月17日 09:00:00
更新日:2021年03月17日 10:37:34

カテゴリ:校長先生の本箱
2月『なまえのないねこ』

今月のテーマは、「ネコ、大好き」

2月22日はネコの日ですし、12支に入れなかったちょっとかわいそうなネコのためにこのテーマにしました。そして、世の中は、空前のネコブームとか。

ご紹介するのは、「なまえのないねこ」(竹下 文子:作、町田 尚子:絵 小峰書店 2019年)「ぼくは ねこ。なまえのない ねこ。」から始まるこの物語、「ひとりぼっちの猫が最後にみつけた『ほんとうに欲しかったもの』とは」(本の帯より)文と絵が一体となった素晴らしい絵本で、特にラスト2ページが感動的です。

この素敵なお話は、多くの人の心をつかみ2019年のMOE絵本屋さん大賞、未来屋えほん大賞、リブロ絵本大賞を受賞しています。

                                 

公開日:2021年02月16日 14:00:00